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出展事例04 株式会社タイヨーパッケージ


「パケ ドゥ ソレイユ」は、株式会社タイヨーパッケージ様の通信販売事業部として2007年に設立したブランドです。主にベーカリー・洋菓子業界向けの包装資材で、多くの取引先を抱えています。

同社はブランド設立直後の2007年のFABEXから、継続してご出展いただいています。今回は「FABEX東京」現地での出展の様子をはじめ、FABEXご活用のポイントや成果を上げた秘訣を伺いました。

お話を伺った方: 株式会社タイヨーパッケージ 代表取締役 野村 洋介 様

お客様プロフィール

会社名 株式会社タイヨーパッケージ(パケ ドゥ ソレイユ)
事業内容 ベーカリー・洋菓子店向けの包装資材通信販売業
本社 広島県
出展時のターゲット 全国のベーカリー店・洋菓子店
(個人・チェーン・スーパーマーケット)


 

多様なお客様に出会えるFABEX。ターゲットは絞りすぎない

―「FABEX東京」への出展を継続いただいている理由をお聞かせください。

「FABEX東京」の規模の大きさと来場者層の幅広さが主な理由です。ほかの専門的な展示会にも毎年出展していますが、FABEXでは個人店のお客様はもちろん、中〜大規模の食品企業様が多く来場される印象があります。


また、本社が広島にあるため、普段の営業ではアプローチしにくい関東のお客様に出会える点も魅力です。

実は地元広島の他の企業にも、FABEX出展をおすすめしています。地場の中小メーカーさんは、地元のみで営業をかけていることも少なくありません。そのような企業が、いきなり全国もしくは東京・大阪などの大企業にアプローチをかけるのは難しい現状がありますが、展示会ならPRのチャンスがあります。これまでに知り合いの広島の食品企業が複数社出展したのですが、なかには展示会をきっかけに海外輸出の話が舞い込んだ企業もありました。

「FABEX東京」は例年4月に開催されていますが、パン・洋菓子業界は3〜4月が繁忙期。当社も多くのご注文をいただく時期ではありますが、忙しい時期と重なっていても出展したいと思える“年に1度のチャンス”ですね。

―「FABEX東京」出展の目的を教えてください。

全国のベーカリー・洋菓子店のお客様を中心に、新規顧客との接点創出が大きな目的です。

ただし、FABEXは個人店から大手企業まで来場者層が幅広いため、あえてターゲットは絞りすぎないようにしています。予想していなかった分野のお客様からお声掛けをいただく嬉しいサプライズが起こるのも、FABEXならではだと思います。

継続出展で準備もスムーズに。コスト面の工夫も

―出展に向けて、どのような準備をされましたか?

当社の場合、スケジュール的には非常に短期だと思います。施工会社様との打ち合わせを含めても、展示会本番の1ヵ月ほど前からのスタートです。長年同じ施工会社様に依頼をしているうえに、ベースとなるブースデザインがあるため工数を大きく抑えられています。

什器の幅やレイアウトといった細かな指示は、出展位置や小間数に応じて、センチ単位で私が計画しています。本社のある広島で打ち合わせをしてもらえるため、意思疎通がスムーズで助かっています。
 


什器に展示するサンプルの準備を進めるのは、展示会本番直前の1週間ほど。社員が分担して広島本社か現地で対応しますが、本物の食品を使用した展示を行うため、どうしても本番前日・当日が非常に忙しくなります。

とはいえ、全体を通して準備は例年スムーズに進みます。食品メーカー様のようにブースで火や水を使わないこともあり、提出書類も比較的シンプルです。毎年継続して出展するうちにノウハウが蓄積されて、準備の苦労は少なくなりました。

―準備段階での工夫を教えてください。

高騰する輸送コストの削減を意識しています。以前は、不足のないように物資をとにかく送ってしまうことも少なくありませんでしたが、近年では過不足のないように慎重に検討しています。

特にカタログは、余ると持ち帰る輸送コストが発生し、不足すると追加送付のコストが発生するため、過去のデータから予測をして極力無駄を削減できるよう努力しています。

出展の事前告知は、既存のお客様への招待状送付がメインです。基本的に通信販売なので、出展本番の2〜3ヵ月前から商品発送の荷物に招待状を同梱しています。招待状をきっかけにご来場いただくお客様も多いため、効果を感じています。

“リアル”を追求した展示。「来てよかった」と思える工夫を

―「FABEX東京」に出展して、どのような成果がありましたか?

実は当社では、展示会において名刺交換数を重視していません。あえて名刺交換は積極的にお願いせず、とにかくお客様が立ち寄りやすい雰囲気を心がけています。

名刺交換をしていなくても、毎年カタログやサンプルを見たお客様から展示会後にお問い合わせをいただくことができています。現地で極力お客様の課題のヒアリングをしたうえで、アンサーとなるご提案を完結するようにしているため、ご注文までの進みもスムーズだと感じています。

―効果を感じた出展当日の取り組みを教えてください。

「かわいい・おしゃれ、だけではない“実用性”のある展示」を意識しています。

展示会は、特定の目的をもってご来場されるお客様がいる一方、「なんとなく悩んでいる」フェーズのお客様も少なくありません。包装に関する専門的なアドバイスを得られる機会も多くないので、当社のブースで少しでも課題を解決していただいて「来てよかった」と思っていただけるように対応しています。


お客様に具体的なご提案ができるように、サンプル品は基本的にすべて本物のパンやお菓子を包装して展示しているのもポイントです。商品によっては油染みをあえて再現するなど、リアルさを追求しました。言葉で伝えるよりも実物でお見せしたほうが、お客様にとってわかりやすいですし、当社の商品の魅力もお伝えしやすいと考えています。

お客様のお悩みは千差万別。1つひとつを解決するためには豊富な商品ラインナップが必要になるため、当社はすべてのカテゴリーの商品を持参しています。ほぼすべてに実践的な包装を施して展示するのは非常に手間がかかりますが、お客様へのご提案には努力を惜しみません。

―当日の運営状況や工夫を教えてください。

5小間に対して、1日あたり8名前後で運営していました。ブースにいる全員で、設営から接客まで行います。広島から出展しているため、基本的に3日間通して同じメンバーで対応します。新入社員はカタログ配布に注力しつつ、経験のある社員はお客様のお悩みのヒアリングやご提案をする体制でした。


「フォトフリー」も当社のブースの特長です。情報漏洩防止の観点から、展示会はブース内の撮影を禁止とする企業様も多いものですが、当社はあえて自由に撮影いただくようにしています。

本物の食品を包んだ実践的なサンプルを展示しているため、お客様の手元に写真があったほうが、持ち帰って再現がしやすいというのが理由です。企業のお客様も、写真があれば社内で提案がしやすくなるはずです。カタログやサンプルとともに写真も持ち帰って、当社を思い出していただくきっかけになればと考えています。

FABEXでは予想外の出会いも。継続でブランディングを図る

―FABEX出展の心構えを教えていただけますか。

当社は1回の出展で成果を出すことを重視しておらず、継続することで知名度の向上やブランディング効果が得られると考えています。

実際、カタログを渡しても、写真を撮っていただいても、すぐに注文をいただけることは多くありません。それでも、数ヵ月後、数年後、お客様が困ったときに思い出していただける存在になれるように取り組んできました。これから出展をお考えの方は、1回で諦めずに何度か出展してみていただければと思います。

―今後、FABEXをどのように活用していきたいですか?

メインターゲットであるベーカリー・洋菓子のお客様はもちろん、さまざまなジャンルのお客様と出会える場として活用していきたいです。FABEXは幅広い来場者層が特長のため、予想外のマッチングが生まれることがあります。あえてターゲットを絞りすぎずに続けていきたいですね。

ネット検索ではお客様が探しているものにしか出会えませんが、展示会ではお客様は「不意の出会い」を探しに来ていると考えています。そもそも出展しなければ始まらないですし、そのうえで当社は、少しでも多くの出会いにつながるように今後も多様な商品を並べていきたいです。

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