カカシ食研株式会社様は、野菜や米などの農産加工品に特化した食品添加物メーカーです。 お惣菜向けの変色防止剤や鮮度保持剤などを主力とし、中食業界を中心に多くの取引先を抱えています。
今回は、継続してFABEXに出展されている同社に、「FABEX東京」現地での出展の様子を はじめ、FABEXご活用のポイントや成果を上げた秘訣を伺いました。
お話を伺った方: カカシ食研株式会社 東京営業所 営業部 棚橋 舜 様
| 会社名 | カカシ食研株式会社 |
| 事業内容 | 調味料・食品添加物の開発及び製造・販売 |
| 本社 | 兵庫県 |
| 出展時のターゲット | 惣菜業界・米飯業界 |
最大の目的は新規顧客との接点創出です。私たちが取り扱う食品添加物や調味液は、主にお客様の工場や商品開発の過程で使っていただくもの。そのため、店頭に並べる商品を探すバイヤーさんではなく、商品開発や研究のご担当者に出会う必要があります。
バイヤーさんと出会える展示会はほかにも存在するのですが、私たちがターゲットにしている惣菜・お弁当業界の商品開発・研究の担当者が多く来場する大規模展示会は貴重です。これがFABEXに継続出展している理由ですね。
なお昨年から、FABEXの出展目的は「粒立ちキーパー(お米の老化防止剤)」のPRに大きく舵を切りました。
これまでは、主力の惣菜向け添加物を大きくアピールしてきましたが、ありがたいことに惣菜業界では認知や流通量を獲得しつつあります。そこで、今度は当社の第2の柱である米飯向け製品の認知・売上拡大を図るため、FABEXを活用していくことにしました。
以前は本社がある関西で出展していたのですが、「FABEX東京」の来場者数の多さやマーケットの大きさに魅力を感じ、ここ数年は東京での出展に注力しています。
どこの業界も同じですが、やはり関東圏は企業数が多いです。「FABEX東京」での出展は、普段関西本社から営業の手が回りにくい関東のお客様を新たに獲得する手段として考えています。
ブースの運営をする営業担当者はもちろん、FABEXに合わせて新商品を開発したり、試食品を考案したりと商品開発のメンバーの力も借りています。上層部も展示会当日はブースに立ちますし、まさに全社を挙げての取り組みといえますね。
例年4月に開催される「FABEX東京」に向けて、前年の10月頃から企画を始めます。社内でしっかりブラッシュアップの時間を確保できるよう、「トータルサポートサービス」を活用しながら早め早めの準備を心がけていました。
また、準備の一環で、営業担当者から既存のお客様に紙の招待状もお渡ししています。毎年200通ほどですね。招待状をきっかけにご来場いただけるお客様も多く、新たなお悩みのヒアリングや新商品の情報提供などコミュニケーション強化につながっています。
事務やスケジュール管理などの負担削減はもちろん、展示会に特化したブース装飾のアドバイスがもらえる点に魅力を感じました。
ブースの施工やデザインに関しては素人なので、前年からどう改善したら集客につながるのか判断するのが難しいと常々感じています。「トータルサポートサービス」を利用せず外部の施工会社に依頼していた時期もありましたが、当社側で制作の指示をしなければならない場面が多く苦労しました。
その点、「トータルサポートサービス」ではプロ目線でのブラッシュアップ案を出してもらえたので助かりました。FABEXの規定も心得ているので安心です。いただいた提案をもとに社内で協議を重ねつつ、トータルサポートの担当者とも細かい調整を繰り返したことで納得のいくものができたと思います。
また、出展位置の優遇を受けられるのも大きな魅力です。展示会は出展位置によって成果が大きく変わるのが実情。希望どおり、人通りの多いメインストリートに面した位置に出展できたので満足しています。
当社は、とにかく名刺交換をするというよりは、ターゲットをピンポイントで狙っていくスタンス。それでも、3日間合計で258社もの名刺交換を実現しました。
ある程度ターゲットを絞って名刺交換を行うため、ほぼすべてのお客様で1度は商談の機会をいただけています。そこから成約につながる事例も多く、通常の営業より商談の進みがスムーズです。
添加物という商品の特性上、お客様からするとパンフレットの内容が複雑だったり、効果がイメージしづらかったりするため、直接ご説明ができる展示会は商品をアピールする絶好のチャンス。試食提供により、説明を聞いたその場で効果を実感いただけるのも、成約につなげやすい要因かと思います。
展示会出展はどうしてもコストがかかるもの。加えて、私たちの商品はBtoBということもあり、出展して即効果が出るものでもありません。それでも半年後くらいから成約につながるケースが出てくるのを見ると、出展費用や人件費(関西からの交通費・宿泊費などを含む)を考慮しても、出展に伴うコストは十分に回収できていると判断しています。
今回の出展目的は「粒立ちキーパー(お米の老化防止剤)」のPRなので、米飯業界向けと一目でわかる装飾に振り切ったのがポイントです。お米に関する課題を抱えたご担当者様に、見つけてもらいやすくなったと実感しています。
意識しているのは、当社側から「お役に立てるお客様」を明確に示していくこと。そのほうが、お互いに無駄な時間を使うことなくマッチングができると考えています。ブースでお声がけをする際にも、最初に「当社ができること」や「ターゲットとしているお客様」をご説明するようにしていました。
互いにWin-Winな関係を作っていけるお客様にしっかりアプローチができるので、その後の商談もスムーズに進みやすいです。
展示会当日は、営業が約6名+サポート3名ほどで運営をしていました。半数以上は本社の関西から出張で参加しています。
商品開発担当がブースに立つこともありました。展示会はお客様の課題を直接ヒアリングできる貴重な機会でもあり、開発やマーケティングにも役立っていますね。
ブースの広さは2小間です。過去に1小間で出展していたこともあるのですが、正直ブースの広さは集客に直結すると感じています。
長年出展していて思うのは、ブース運営で大切なのは「埋もれないこと」。ブースが広くなれば、当然、展示できる情報量も配置できる人員も増えて目立ちます。基盤がしっかりした企業という印象も持っていただきやすいので、お客様も安心して立ち寄っていただけるのではないでしょうか。
実際にキャッチできるお客様数が増えたので、小間数を増やしたぶんのコストは十分回収できている認識です。
引き続き、米飯業界におけるカカシ食研の認知を拡大していくためにFABEXを活用していきたいです。今後発表する新商品のお披露目の場としても機能させていきます。
また、「FABEX東京」とあわせて「FABEX関西」への出展も検討中です。新規のお客様にその場で直接説明ができる展示会の効果を実感しているからこそ、関東・関西の両方からFABEXを通じてアプローチをする価値があると感じています。